本作は、「矢野俊策、F.E.A.R.、KADOKAWA」が権利を有する「ダブルクロス The 3rd Edition」の二次創作物です。

レッド・デッド・テンペスト

 彼等は東京首都圏を中心に活動するカラーギャングの集団であり、通常のカラーギャングと違い、裏社会の中でヤクザ以上の組織力を有したのはオーヴァードの力を活用したからです。彼等は元はカラーギャングとして細々と活動する一集団の一つであり、時代と共に流れ終わる筈の一集団に過ぎない弱小組織でした。しかし、異界との邂逅が彼等に変革をもたらしました。それが現在におけるレッド・デッド・テンペストの台頭であり、暴力団組織が弱体化した現代において、強い影響を持つ事に至ったのです。

 彼等をまとめているのは『瀧ヶ崎 真ノ介(たきがさき しんのすけ)』と言う総長と呼ばれる人物が中心となっており、彼やその他の仲間達が異界に迷い込んだ事が契機とされ、其処でオーヴァードとしての力を得た事を明かしています。設立当初は弱小組織であり、暴力団の下部組織、呈の良い使いっ走りや鉄砲玉の地位しか無かったと言われています。しかし、オーヴァードの力はその立場を逆転させました。非オーヴァードを服従し、支配し、歳の差や財力すら無視出来るその力は、正しく彼等にとって福音であったと言えるでしょう。

 東京の中心的な区部に〇番隊と新選組のような隊ごとを支部の様にして扱い、東京中に網を張り巡らせています。それは現総長である『瀧ヶ崎 真ノ介』が新選組や暴走族に憧れを抱いていた為と言われており、今現在では、一番隊から十番隊までが確認されています。そして、それぞれの隊には〇番隊隊長、〇番隊副隊長、〇番隊第三席・四席、他一般隊員のピラミッド型行動となっており、隊ごとに席次の数は変動がありますが、大まかな枠組みは守られています。
 隊ごとの区分け故に少数と誤解される事も多いですが、一隊における人数は100以上の構成員を誇っており、嘗て暴力団組織が仕切っていた風俗やクラブの資金を元手に、組織拡大を続けています。その為に、一般人からすれば、暴力団と何ら変わりないのですが、彼等は気まぐれに事件を起こしながらも、実態は独自のSNSを用いた連絡手段でのみ繋がっており、警察組織も相手がオーヴァードと知らず対応する事も多い為に、未だに検挙されるような事はありません。

 むしろ【忌集連】や【わ号部隊】、【ブルームフィールド財団】にとっては排除すべき不穏因子ではあるのですが、東京の地形や様相をいち早く理解し、異界と現実をうまく利用する彼等を、秘匿する側である彼等は表立って敵対する事が出来ずに居ます。レッド・デッド・テンペストは東京の裏社会に潜む赤き死の嵐であり、実態の無き存在が故、彼らが成そうとする事も謎に包まれているのです。

 レッド・デッド・テンペストの構成員達は必ず所持品の中に真っ赤な布地に嵐の中に髑髏が浮かんだような特徴的なスカーフを全員所持しており、本来は着用する事も義務付けられている物なのですが、この証を決めた総長である『瀧ヶ崎 真ノ介』のセンスを褒める者はレッド・デッド・テンペスト内でも少数であり、他隊長も「ダサい」と一蹴してつける事は余りありません。それでもそんなスカーフを肌身離さず持っているのは、総長である『瀧ヶ崎 真ノ介』の人徳の賜物なのでしょう。

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